これから掘る井戸の水質について。

久々のブログ更新となりますが、本日は、富山県のお客様よりお問い合わせ・ご相談がありました。
そのご相談内容について、皆さまよく誤った認識をされている注意点がありますのでご紹介しておきます。

このお客様(企業様)は新規事業にあたり土地を購入、水道を引き込むと1千万円程度の費用がかかるとの事で井戸掘りを計画。
ところが地元の井戸屋さんから「この地域は井戸を掘っても鉄・マンガンを含む水が出る可能性が高い」と言われ、確かに周りを見ると路面やあちらこちらが茶色く変色しているそうです。

お客様はこれから掘る井戸の水質について、先が見えず足踏み状態で井戸掘り自体の検討・見直しをせざるを得ない中でのご相談でした。
想定済みの井戸掘り費用に加え、想定外の除鉄・除マンガン装置費用がどれくらいかかるのか? 水道を引き込む費用とどちらがコスト安か? 誰しもが考えるところだと思います。

しかし、除鉄・除マンガン装置の費用については水質がわからないと概算でもお見積りができないのです。
そこでお客様が思いついたのが、近所の井戸水をもらい水質検査に出すという事なのですが、実はここが要注意点です。

私も地下水に関する知識がなければ、また、皆さまも同じことを考えるのではないでしょうか。

弊社へのご相談には過去にこのようなケースは少なくなく、除鉄・除マンガン装置費用の目処をつけるためにも上記を試みたお客様が多くいらっしゃいましたが、実際には新しい井戸を掘ってみると全く想定していた水質と違う、といった結果がおおよそ50%程度以上の確率ではないでしょうか。
わずか5m程しか離れていないのに、といった事も決して珍しくはありません。時間と費用をかけてこのような結果であれば何の意味もありませんね。

では、最終的にお客様はどうすればよいのか?

結論、当然ながら掘っていない井戸の水質を予測するのは不可能です。
しかし、少しでも参考となる情報がほしいので、近隣のデータや井戸屋さんの見解を総合して判断材料としていくしか他に手立てがない現状です。

これらの点に注意をおきながら井戸掘削とそれ以降のご計画を検討されることをおすすめいたします。